嘉納師範は、立派な人間をつくる道として「柔道」を創始しました。柔道修行者は、単なる運動技術習得だけでなく、その練習を通して、人間形成を図る天下の大道としての柔道を学んでいるのです。
人間形成を行う柔道では、礼の精神は欠かせないものです。相手を尊重して敬意を払う気持ちが礼であり、それを表現した作法が礼法です。礼の精神を養うことは、嘉納師範の唱えた「自他共栄」の精神を養うことにつながります。
柔道を通して礼の精神を身につけることが、これからの未来を担う立派な人間を造る一助となるよう願ってやみません。